FXのアノマリーEAの特徴と選び方について解説します。
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FXのアノマリーEAとは?
アノマリーEAは、理論的に解説できない現象でも経験的に一定の勝率がある取引手法です。
仲値やゴトー日を狙った取引もアノマリーに分類され、ロンドンフィキシング(ロンドン市場の値決め)や朝スキャもアノマリーになります。
月で言うと3月の決算時期や8月の夏枯れ相場もアノマリーに分類されます。
代表的なアノマリー
TOM(月の変わり目)効果:(月末が安値、月初が高値)
仲値ゴトー日(5の倍数日9:55)
米雇用統計発表(毎月第一金曜日21:30~22:30)
ロンドンフィキシング(月末24:00〜25:00)
NYオプションカット(24:00〜25:00)
水曜日のスワップ金利
月曜日の早朝(6~7時台)の窓埋め
ウィンターブレイク(1月前半)
スーパーボウル理論(NFCが勝つと上昇、AFCが勝つと下落)
花見ラリー(3月中旬~4月上旬)
上記のアノマリーは代表的なものの一部で、様々なパターンで上昇しやすい、下落しやすいなどのパターンがあります。
FXでは仲値ゴトー日のEAが非常に多いですが、他にもロンドン時間に合わせたアノマリーや、細かい時間でのアノマリーもあります。
月別アノマリー
2月(節分天井・彼岸底)
3月(日本企業の決算)
4月(新年度・海外資金が流入しやすい)
5月(セル・イン・メイ)
6月(第2四半期の末)
7月(サマーラリー)
8月(夏枯れ相場)
9月(彼岸底)
10月(10月効果・ハロウィン)
11月(休暇前調整・大統領選挙)
12月(クリスマス・年末年始・欧米決算)
月間のアノマリーも存在し、1月は12月に決済したポジションの買戻しや、2月は節分の頃に天上を付け、お彼岸の3月中旬に向かって下落する傾向があります。
また、8月は夏枯れ相場として有名で、12月はクリスマスや年末年始、欧米の決算などもあります。
このように月によってもアノマリー効果があるので、EAの成績を見る時に月別アノマリーも考慮して検討しましょう。
アノマリーEAの選び方
アノマリーEAの選び方を解説します。
バックテストで安定した成績のEAを選ぶ
まずはEAのバックテストをして、成績が安定しているか確認しましょう。
バックテストはできるだけ長い期間でテストをし、停滞期が少ないものが良いです。
ただ、バックテストの成績が良くなるように最適化しているEAもたくさんあるので、バックテスト結果はあくまで第一ステップとして考えましょう。
最大ドローダウンや平均損失、最大損失などを見る
バックテストをした時に、成績だけでなく、最大ドローダウンや平均損失、最大損失などもチェックしましょう。
平均利益に対して平均損失が大きい場合は、コツコツドカンのEAなので、負けた時の精神的負担が大きい傾向にあります。
そのようなEAはロットを上げにくいので、小さいロットで運用するようにしましょう。
また、最大利益に対して最大損失が大きい場合も、連敗した時のことを考えて、ロットは小さめで運用するのがおすすめです。
デモ口座もしくは小ロットでテスト運用する
バックテストの結果が良ければ、デモ口座かリアル口座の0.01ロットなどの小ロットでテスト運用しましょう。
テスト期間は長い方がたくさんのデータが取れるので、3カ月~6ヶ月くらいあると良いです。
この時に、「変なタイミングでエントリーをする」「動きが変、危なっかしいエントリーをする」「バックテストと比べて成績が悪い」などがあれば、利用するのは止めましょう。
「バックテスト結果=フォワードテスト結果」だと思っている人もいますが、バックテストが良くてもフォワードで成績が悪いEAはたくさんあります。
スプレッドはそこまで気にしなくても良い
アノマリーEAはあまりスプレッドに影響されることはないで、そこまで気にする必要はないでしょう。
ただ、スプレッドが狭い方が成績は良くなるので、スプレッドが狭い業者を選んだ方が良いかと思います。
ボーナスや他のスペックを総合して判断するようにしましょう。
複数のアノマリーEAを比較して判断するのが良い
アノマリーはロングの決済時間(9時50分~55分)とショートのエントリー時間(9時55分)は同じですが、ロングのエントリー時間、ショートの決済時間が変わります。
また、内部ロジックで利確や損切りの設定もあるため、複数のアノマリーEAをフォワードテストしてみて判断するのが良いかと思います。
また、損失が出やすい危険な日(雇用統計翌日や年末年始など)はエントリーしないように設定されているEAもあります。
できるだけ安定して利益を上げるアノマリーEAを選ぶようにしましょう。
他のEAタイプと組み合わせて利用しよう
アノマリーEAは相場が良いとかなり大きく勝つEAですが、相場と合わないと全然勝てなくなるEAです。
相場との相性に大きく左右されるので、フォワードで相場との相性を見ながら使っていきましょう。